ホッ……なんとか定着したな、この挨拶。

…………

そうなのでしょうか……？　
まぁせっかくつむぎさんが考えたのですから、
しばらくやってみましょう。

なんで皆、可哀相な娘を見る目でみるのー？

で、今回のお題はなんなの？

そうでした。
今までもけ部通信で、ホビー用超音波カッターの基本的な使い方や、
電着ヤスリ等の刃の紹介をしてきましたが、
ある意味、ホビー用超音波カッターそのものを
フィーチャーした事が無いな〜と思いまして……

基本的な使い方とは違うの？

そう、今回のメインは使い方ではなく
ホビー用超音波カッターのルーツなのです！

ルーツ？

そう、ルーツ！　
興味わいてきましたか？

そういえば“私たちのマンガも載っている”エコーテックさんの
カタログに、超音波カッター開発史もありましたわね。

おおう、さりげない宣伝を挟める才女（笑）
そう、それです！　もけ部通信としても改めて 「ホビー用超音波カッター誕生の歴史」をご紹介したいな、と思い至りました。

なんでこのタイミングで思い至ったの？

実は、イベントでホビー用超音波カッターの試遊会をやっていると、
ここ2〜3年で急に現れた新商品、と思われている方が多いんです。

ふむふむ、言われてみればこの超音波カッターが
いつから登場したのか、はっきりとは知りませんわね。

でしょでしょ♪

さっきから妙につむぎが「ホビー用」を推してるのはなんだ？
普通に「超音波カッター」じゃダメなの？

……超音波カッターは、
主に業務用かつ10万以上の高額商品。
20年以上前から存在……

せり起きてたんだ（笑）。
超音波を使って物を切る技術自体は、工業の業界だと
かなり昔からありまして、
混同するとちょっと話がややこしくなるので……

あー確かに、超音波でケーキ切る包丁みたいなの、
近所の洋菓子屋で見たことあるわ。

それで「ホビー用」に限定した訳ですわね。

そういうこと！　
更に言えば現在「ホビー用」とはっきり銘打って販売しているのは
エコーテックさんのいる本多電子グループだけなんですね、エヘン。
さて、その「ホビー用超音波カッター」が
最初に登場したのはいつでしょう？

2001年、USW-333が発表……
……元々、工業用だったUSW-335をローコスト化したこの商品が
「ホビー用」の元祖……

早い、さすがせり！

2001年……ってことはもう15年以上前じゃん！

そうなんです。最近、急に登場した商品ではなく、
なんと15年前から一般市場で販売していたんですね。

わざわざリニューアルしている訳ですから、
どこかしら変化があるのですよね？

……USW-334はUSW-333に比べて刃のランニングコストが
大幅に下がり、内部温度が上昇した時の安全回路を導入……

こうしてUSW-334の登場となった訳ですね。
このUSW-334からホビー専門誌などで取り上げられ、
プロユーザーを中心に注目されはじめました。

へー、それでも10年前なのか〜

思った以上に歴史のある商品なのですね。

このUSW-334からは、交換用オプションとして替刃も多く誕生しました。 さて、超音波カッターの替刃ですが、
現在何種類あるでしょう！
……あ、せりは禁止！

……!?……

いぶきちゃんは、タブレットPCで調べるのも禁止です！

なかなか条件が厳しいですわね……10種類くらいかしら？

えー、もうちょっとあるだろ〜……20種類くらいじゃないか？

ブッブー!!　ふたりともまだまだですね（満足気）
2017年2月現在、27種類の替刃が存在し、
さらにまだまだ新しい替刃が開発されています！

あら、ずいぶん多いんですね。

……27種類の中に、同一形状のサイズ違いもある。
細かい作業用にミリ単位で種類が違うのは、
ユーザーフレンドリー……

なるほど、20種類くらいに感じてたのはそのせいか。

これは超音波カッターがミリ単位の精密作業で力を発揮するという、
証左にもなっているでしょう。

でも、つむぎは大きいものや固いものをバッサリ切断する、
みたいな豪快な作業もやってるよね。

どちらもできる、それこそがこの「超音波カッター」の醍醐味です！
実際、自動車関連業界などでは、バッサリ需要も多いみたいですよ。

カタログによると、次はいよいよZO-40ですわね。

そう、USW-334から更に約6年、
「ホビー用超音波カッターZO-40」が登場します！

ここから急に形が変わるよね。

いいところに気が付きましたね。
ZO-40は、USW-334で作り上げた「ホビー市場」で様々なリサーチを行い、
ユーザーからの要望を取り入れた大幅リニューアル商品なんです。

USW-334が市場で活躍する様になって、特に多かった感想が

上記3つだったようです。
その要望を取り入れ誕生したのがZO-40と言う訳です。

……ZO-40は作業時の発熱を抑えて、振動子に過度な力が
加わった場合は、発振をとめるリミッターが動作を制御し、
コードもストレートになった……

見事に要望を全て満たした、という訳ですね。

これだけ聞いてるとZO-40でもう完成系じゃん？
　って感じだよね。

そうですね、USW-334で生まれた要望についてはZO-40で全て答えていると思います。
ただ、超音波カッターのユーザー層は思った以上に大きく広まっていて、 先ほどの「精密作業」タイプの人と「大作業」タイプでニーズが分かれてしまっていて、 ここにあたらしい課題が生まれてしまったんです。

さて、話が盛り上がってきたところで、続きは次回にしましょうか。